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歯科レントゲンの放射線量 (歯科医院でのレントゲン撮影の安全性は高い)

「歯医者さんで撮るレントゲンって安全なの?」

レントゲンの機種や撮影する部位にもよりますが、歯科医院で撮影する小さなレントゲン写真の放射線量は、大きいレントゲン写真も小さいレントゲン写真も、線量は変わりありません。
しかもその線量は、集団検診で撮影する胃のレントゲン写真1枚(約4.1mSv)のおよそ100〜400分の1、自然界から1年間に受ける放射線のおよそ40〜100分の1程度です。
このことから、歯科医院で撮影するレントゲン写真の安全性は高いといえます。

パノラマ(大きなレントゲン写真)0.02-0.03mSv 口内法(小さなレントゲン写真)0.01-0.03mSv
大きなレントゲン写真1枚撮るのと、小さなレントゲン写真1枚撮るのと線量と変わりません。
どちらの線量も自然界から1年間に受ける放射線のおよそ40〜100分の1程度と極めて少ないのです。
パノラマ撮影法は口内法とほぼ同量の線量で多くの情報を得ることができます。

レントゲン写真を撮影時の防護エプロンは、どのような効果があるのでしょうか?

レントゲン写真を撮影する時に用いる防護エプロンには鉛が入っています。
臓器は、撮影時に鉛が入った防護エプロンを装着することによって、放射線による被爆をほぼゼロにすることができます。
防護エプロン以外にも、レントゲン室の壁やドアの中には鉛が使用されており、外部に放射線が漏れないように設計されています。

放射線量のおおよその目安

方法等 部位 放射線量(mSv)
口内法(小さなレントゲン写真)
0.01〜0.03
パノラマ(大きなレントゲン写真)
0.02〜0.03
CT撮影 頭部
0.5
集団健診 胸部
0.3
胃部
4.1
撮影 胸部
0.065
胃部
2.0
東京・ニューヨーク間を飛行機で往復したときの放射線量
0.2
日本人が1年間に自然界から受ける放射線量
1.1
ガラパリ(ブラジル)の人が1年間に自然界から受ける放射線量
10.0

放射線技師会雑誌No47 10号より

レントゲン写真を撮影した後に妊娠に気付いたら‥

妊娠初期を含めた全期間を通じて、歯科医院で撮影するレントゲン写真は安全と考えて差し支えありません。

歯科医院で撮影するレントゲン写真の放射線量は極めて低いうえに、撮影する部位も腹部ではなく歯であり、しかも腹部は鉛の入ったエプロンで守られているからです。

奇形や精神発達遅延が現れるのに必要な放射線量は50mSv以上です。母体内の胎児がこれを超える放射線を受けた場合でなければ、これらの障害は発生しません。
つまり、歯のレントゲン写真を数千回、防護エプロンなしで,一度に撮影しないと異常はおこらないことになります。


ただし、妊娠に気付いたらレントゲン写真の撮影は最低限にとどめるべきなので、医師やスタッフまでお知らせください。

東日本大震災 福島原発爆発

東日本大震災 福島原発爆発 茨城県内で自然界の100倍放射線量 福島原発爆発影響か  
 2011.3.15 10:50

茨城県災害対策本部によると、福島県との県境に位置する北茨城市で測定している放射線量が15日朝から上昇し、最大で1時間あたり5・575マイクロシー ベルトを観測した。同本部は、胸部レントゲン(同50マイクロシーベルト)の10分の1程度で、県は「人体への影響を及ぼすレベルではない」と説明している。

歯科でのレントゲン撮影を心配されている患者様へ

現在福島原発爆発事故で、放射能漏れが懸念されています。
患者様の中には、医療で使用するレントゲン撮影の被爆量を心配される方も多いかと思います。

当院では、日頃より歯科医師一同、不必要なレントゲン撮影は行わないよう心がけておりますが、より良い治療のため、患者様には以下の内容をお読みになり、ご理解いただけますようお願い申し上げます。

歯科で使用するレントゲンは、お口全体が撮影できる大きい写真(パノラマ撮影法)も、口の中に入れて撮影する小さい写真も、ヒトが自然界で1年間に受ける照射量のおよそ40〜100分の1と極めて少なく、その安全性は極めて高いうえに、レントゲン写真から得る情報は、より良い治療に不可欠といえます。
また初診時などは、少ない線量で多くの情報を得られるパノラマ撮影法を選択しております。
被曝量削減のために防護エプロンを使用しますと、肺、胃、腸、精巣、卵巣など放射線に過敏な部位への被爆をほぼゼロにすることができます。

患者様のご理解とご協力の程、どうぞよろしくお願い申し上げます。

ジョイデンタルクリニック